025_LOG, ESSAY/DIARY/ZINE, 2024-
-

LOGと言う言葉には航海・航空日誌という意味があるそうだ。単なる記録以上に、当時、自らがいた座標を振り返ることができるという意味でも、日記としての意味を含んでいる。
自らの思考の痕跡、頭の中で考えていることを目に見える形としてアーカイブすることを目的に始めた日記のようなものである。毎日iPhoneのメモアプリにその日起こったこと、考えたこと、思ったこと、見たこと、見たことから想起したことなどを無作為に書き溜める。これを毎日繰り返す。全体的なまとまりはなくても良く、また字数制限も設けない。何も書くことがない日や書き忘れてしまった日はN/Aと記載する。以上のルールで記録を行う。
書き溜めたテキストは、iPhoneの画面内に収まらないほどの物量となるが、画面上ではスクロールしているため、普段はその物量を気にすることはない。しかし、紙という媒体に変換することで、細長い帯状のメディアへと姿を変える。これは日々書き溜めてきた思考の痕跡を長さという単位に変換したものと言える。つまり、目に見えない人の思考の痕跡やその思考に至るまでの果てしない時間を可視化する試みである。
-
aaaaa
-
aaaaa
-


BOX AND HUT / 2022-2023, Graduation Works
Tokyo Kenchiku Collection 2023_Finalist / Daisuke Furusawa Award
JIA Exhibition of Student Works for Master’s Degree 2023_Encouragement Award
Tokyo Polytechnic University Graduation Works for Master’s Degree_1st Prize
-
ナンドとコヤ/ 2022-2023, 修了制作
トウキョウ建築コレクション2023古澤大輔賞
JIA関東甲信越支部大学院修士設計展2023奨励賞
東京工芸大学大学院修士設計最優秀賞
-
断片と統合をテーマに、ナンドとコヤの関係性に関する制作を通して新たな建築空間を提案する。提案は以下2点を軸に展開する。ひとつ目は、輪郭を規定し事後的に空間を割り当てる、いわばトップダウン式の設計手法に対し、居場所が先行してボトムアップ式に建築が現れるという、設計における決定の手順の転倒の試みであり、もうひとつはSNSへの記録や、タイムラインに現れる私自身の日常的な空間の記録方法から独自の建築論を構築するという2点である。前者は、設計手法論であり、後者は私自身の建築観の提示である。日常感覚の中に埋もれた個人的な建築観を建築設計史の文脈の中に位置付け、独自の建築観を新たな設計論として提出する。 また、本研究は断片と統合の建築史に関する調査分析と、2つの住宅作品とそこに至る3つの試作から構成される。研究のタイトルは、本論の後半を構成する制作作品のタイトルである。前段では、ルネサンス、モダニズム、現代という3つの時代からそれぞれ建築家をピックアップして断片と統合の建築史を浮かび上がらせる。後段の制作では、東京の中目黒に設定した2つの敷地を舞台に、‘ナンド’と‘コヤ’と名付けた相反する生活の場で巨大な建具を可動させることで、住宅を出現させてみる。これは構造芯と、それに沿う断熱された外壁が閉じることで安全に確保される住宅ではなく、可動物が動的に出現させる現象としての住宅であり、これを居場所が先行するボトムアップ式の設計が生み出す空間として提案する。 本研究で設計した2つのイエは、断片化されたシーンの集合体である。つまり、出会うはずのないものたちが出会うことによる多様な空間の発生が人の活動、さらには都市空間へと伝播してゆくことが可能となる。また、結果として舞台装置的な仕掛けで構築されたイエによって、日々の生活が劇のように街に溶け出していく。これは、敷地内で完結した人の生活像と、第3者がそれを至近距離で目にするという東京の街の特徴に対し、開きつつも閉じるというグラデーショナルな境界を作り出すことにアプローチすることができる。 断片という部分的な具象にフォーカスした後、それらを関係づける統合の流れの元、本研究は設計を通し手法化を試みたが、場当たり的に要素を組み合わせる際の空間的な隙間や齟齬が発生してしまうという課題に対し、建具という静と止というどっちつかずな要素を間に挟むことで、内部か外部かという0か100ではない曖昧なエリアによる建築の成立を実証した。断片という個々でも成立するものを統合した結果、必ずしも全体を作り出すとは限らないという結論に至った。これは一元的な解答ではない、姿のない統合である。
THE SCENERY ALL THE TIME

THE SCENERY ALL THE TIME / 2023, Footage
1 min 30 sec.
-
生活はいつもそこに / 2023, 映像
1分30秒
-
025_LOG, ESSAY/DIARY/ZINE, 2024-
-

LOGと言う言葉には航海・航空日誌という意味があるそうだ。単なる記録以上に、当時、自らがいた座標を振り返ることができるという意味でも、日記としての意味を含んでいる。
自らの思考の痕跡、頭の中で考えていることを目に見える形としてアーカイブすることを目的に始めた日記のようなものである。毎日iPhoneのメモアプリにその日起こったこと、考えたこと、思ったこと、見たこと、見たことから想起したことなどを無作為に書き溜める。これを毎日繰り返す。全体的なまとまりはなくても良く、また字数制限も設けない。何も書くことがない日や書き忘れてしまった日はN/Aと記載する。以上のルールで記録を行う。
書き溜めたテキストは、iPhoneの画面内に収まらないほどの物量となるが、画面上ではスクロールしているため、普段はその物量を気にすることはない。しかし、紙という媒体に変換することで、細長い帯状のメディアへと姿を変える。これは日々書き溜めてきた思考の痕跡を長さという単位に変換したものと言える。つまり、目に見えない人の思考の痕跡やその思考に至るまでの果てしない時間を可視化する試みである。
-
aaaaa
-
aaaaa
-
HOUSE IN KOMAZAWA STREET




BOX AND HUT: HOUSE IN KOMAZAWA STREET
/ 2022-2023, House for Graduation Works
Tokyo Kenchiku Collection 2023_Finalist / Daisuke Furusawa Award
JIA Exhibition of Student Works for Master’s Degree 2023_Encouragement Award
Tokyo Polytechnic University Graduation Works for Master’s Degree_1st Prize
-
ナンドとコヤ: 駒沢通りの入れ子 / 2022-2023, 住宅
トウキョウ建築コレクション2023古澤大輔賞
JIA関東甲信越支部大学院修士設計展2023奨励賞
東京工芸大学大学院修士設計最優秀賞
-
駒沢通りに面する2面接道の敷地に建つ4人の家族が暮らすための入れ子型のイエの提案である。ナンドに巻きつくようにしてコヤが構造を形成し、構造の隙間を縫うように貫通しながら建具が介入することでイエが立ち現れる。駒沢通りの特徴的なファサードから構造フレームを決定し、そこからはみ出るようにして、異化した建具が建築の輪郭を揺らがせる。引き戸による強い十字平面を越境することで、オブジェクトが居場所を発生させ移動し、外部と内部が現れては消える大きな気積を持つ立体型空間を構築する。 絶え間ない人の往来、タクシーやバスという交通インフラに人が吸い込まれてゆく、救急車のサイレンがこだまする、対面の白い壁の照り返しがライトのように眩しい、などといったフィールドワークとの関連性を設計と関連づけるため、ここでは、こうしたネガティブ的な要素を逆手に取り、それらを取り込んで行く手法を採用する。 人々の群衆がこちらに視線を送ることをあえて良しとし、土間的空間とガラスによる物理的・視線的に透明な空間とする。人と都市インフラとが出会うという場所性を持つにもかかわらず、 バス停には屋根がなく人々の拠り所がないという矛盾が発生していることから、この住宅にある建具に都市空間へと還元する機能を内包させる。また、対面の白い壁面が西日の照り返しによって激しく反射する現象は、ガラス越しに住宅内部へ光源として還元させる。
HOUSE IN TENSO SHRINE




BOX AND HUT: HOUSE IN TENSO SHRINE
/ 2022-2023, House for Graduation Works
Tokyo Kenchiku Collection 2023_Finalist / Daisuke Furusawa Award
JIA Exhibition of Student Works for Master’s Degree 2023_Encouragement Award
Tokyo Polytechnic University Graduation Works for Master’s Degree_1st Prize
-
ナンドとコヤ: 天祖神社の分棟 / 2022-2023, 住宅
トウキョウ建築コレクション2023古澤大輔賞
JIA関東甲信越支部大学院修士設計展2023奨励賞
東京工芸大学大学院修士設計最優秀賞
-
SITE Aからほど近い住宅街に位置する敷地に建つ夫婦が暮らす分棟型のイエの提案である。同サイズのナンドとコヤが敷地内でそれぞれ独立し、間の庭的な外部空間を引き戸をモチーフにしたオブジェクトたちが行き来することでイエが立ち現れる。5列の大型引き戸は、街と敷地とを仕切る塀としてだけでなく、 内包されているテーブルや庇、クローゼットが居場所を生む装置として機能する。また、平面中央の建具は、引き戸と2つの開き戸が一体となっており、親、子、孫、ひ孫関係のこの可動オブジェクトは、 敷地の全方位に対し活動を促すことが可能となる。 第一種低層住居専用地域に位置するこの敷地は、SITE Aの近隣商業地域との切り替わり部分に位置し、また、駒沢通りという主要道路から一本入った表と裏の切り替わる場所でもある。奥の思想を軸に論されている槙文彦による「見えがくれする都市」においても指摘される東京という都市の特殊性が強く現れている敷地を設定することで、場所性を顕在化させる仕掛けとしてこの住宅を設計する。 やかましいカラスの鳴き声、神社とその奥に見えがくれする公園で遊ぶ親子、L 字型の狭小道路で切り返しに奮闘するタクシー運転手、参道に車を停車させている、などといったフィールドワークとの関連性を設計と関連づけるため、ここでは、閉じた箱である納戸を道路側、すなわち表に配置し、 開かれたコヤ空間を敷地の奥へと 配置する。よって、パブリックとの距離が保たれ、活動領域が守られる。
LODGE IN SUSONO



LODGE IN SUSONO / 2022, Exhibition
GA HOUSES PROJECT 2022
ARCHITECT: MASTUOKASATOSHITAMURAYUKI
-
裾野のロッジ / 2021, 展覧会
GA HOUSES PROJECT 2022 世界の住宅プロジェクト展
設計: 松岡聡+田村裕希
-
TECTONICS OF MINKA




TECTONICS OF MINKA / 2021, Exhibition
-
民家のテクトニクス / 2021, 展覧会
-
民家を1/1スケールで捉える。図面のアーカイブ作成、民家の実空間体験を経て、私たちは、民家を”寄って見る”ことに興味を持った。それは近視でディテールを見るという物理的な意味もあれば、目に見えない時間や化学反応レベルで捉えるという意味でもある。造形や構築のシステムこそ人工的であるが、そこにまとわりついている要素は植物をはじめとする有機的な素材である。そして、人が踏み締めて固まっていく床のように、経年変化や目に見えない化学反応などが加わることで、民家というものが語られるのではないだろうか。ここでは、屋根、礎石と柱、外壁、開口の4つの建築エレメントを取り上げる。決してリアルに再現するということではなく、現代の材料を用い、モノとモノの取り合いはもちろん、束ねる、削る、結ぶ、切り欠くといった、そこで起きている動作にまで高解像度でフォーカスすることで、民家を構成しているテクネー(technē)の理解を目指す。technē:ギリシア語で技術知を意味する。 テクトニクスとは、地殻変動など広義の変動を研究する学問である。一般的に、プレートテクトニクスなどの言葉が浸透しているが、もし、ひとことで言い表すとすれば、モノとモノが手作業を介して取り合っているということではないだろうか。大陸のプレート同士が取り合い、常に動いている地球が変化し続けているように、民家も、異素材の部材が取り合い、人の手が入ることで変化し続けている。そこで、民家を構成しているあらゆる要素について、その成り立ちやモノの取り合い、関係性などに着目する。手入れやモノの循環、物質同士の反応や時間の蓄積によって表れる表情など、民家を民家たらしめている要素を、1/1のディテール模型として制作した。本展覧会では現代の収まりと並置させるように展示し、対比を体験する場を提案する。
HOUSE WITH TRAVEL

HOUSE WITH TRAVEL / 2021, Competition
48th Nisshin Kogyo Architectural Design Competition
-
旅する家 / 2021, 住宅
第48回日新工業建築設計競技
-
人間の家について考えてみる。そのためにはまず人間について考える必要がある。 ここでは純粋に人間がいかにして建物を建設してきたかに着目することにした。地球というひと続きの大地を国境という線で分割し、それらを州や県で分割する。そして、敷地境界線という最小単位の分割線が与えられ、その中で建物を建設してきたように、建築というものは、実はルールの中でつくられてきたのではないだろうか。 クロード・バランが「斜めに伸びる建築」において、 ”自然の中に既に存在する空間(洞窟、地下空間等々)を占有する以上に、囲いを設けることは、たとえ屋根がないという事実によって住居のカテゴリーに分類できないとしても、建設行為という分野において大地に対する最初の意志的な宣言となる。” と唱えた。 彼が唱えた方法において、限りある大地を横移動する現代の暮らしはいずれ限界が来てしまうだろう。そこで、敷地境界線内で、ひたすら垂直方向に伸びる建築を考えた。平面上では、同じ形状が何層にも連続するだけの単調な体験ではあるが、断面方向にはさまざまな体験が連続する。例えば、標高が変化するにつれ生息する動植物が変わるように、地球にはありとあらゆる環境が存在する。縦方向にひたすら伸び続けるこの家はそんな環境たちをパックしたようなひと続きの大空間である。 地球上に存在する厳しい環境下で暮らす人々がいるように、人間は知識と思考というツールを用いることで環境に対してリアクションしながら生きることが可能だ。 そんな旅するかのような体験をひとつの家として提案する。私はこれを旅する家と呼ぶこととする。
DISJUNCTIONED LAND

DISJUNCTIONED LAND / 2021, Diploma
National Architectural Graduation Design Exhibition Sotsuten 2021_Finalist
-
国境を歩く / 2021, 卒業制作
全国合同建築卒業設計展「卒、21」55選
-
024_SEQUEL, COMPETITION, 2024-
-
COMING SOON
023_ROOT, COMPETITION, 2024
-
COMING SOON